GTFOの完全版リリースに向けて開発チームはその道程を振り返り今後に活かす
ゲームの難易度は常に熱く語られるものだが、『GTFO』のそれはまったく別次元のものだ。臆病者に向けて作られたものではなく、高負荷の戦闘、緊張感溢れるステルス、生き残るためには正確なチームワークと連携が必要、というホラー体験型の謎解きが融合する、ハードコアな協力型FPSだ。それはまさしくストックホルムを拠点とする開発会社、10 Chambersの狙い通りだ。
「意図的に難しくした」と10 Chambersのコミュニケーション・ディレクター、ロビン・ビョルケルは言う。プレイヤーを導くウェイポイントがほとんど存在しないため、生きて脱出するには、プレイヤー同士が緊密に協力し合う必要がある。輪をかけて難しくしているのは、弾薬であれ体力であれ、資源が常に不足していることだ。
「資源の枯渇がこのゲームをホラーゲームたらしめ、他のゲームと比べて際立たせている。ホラーとは持続的緊張感だ。使い果たすという言葉が常にプレイヤーを不安にさせる。それがストレスとなってのしかかる。『クソ、使い切ってしまった。もう終わりだ』ってね」
2019年末からのアーリーアクセスを経て、2021年末までに待望の完全版リリースを迎える予定だ。完全版はコミュニティ界隈から特に期待されており、たとえ「プレイヤーの80%が最初のレベルさえクリアできない」ハチャメチャな難易度だとしても、『GTFO』崇拝を止めないのだ。
プレイヤーにとって不利な状況に置かれていることを考えれば、戦略的なプランが成功の基本になる。『GTFO』は道具を提供はするが、じっくりとした「スローペース」を好むか、それとも「アクション映画」のような激しさでリスクを取るかは、すべてプレイヤー次第だ。
プレイヤーにとって不利な状況に置かれていることを考えれば、戦略的なプランが成功の基本になる。『GTFO』は道具を提供はするが、じっくりとした「スローペース」を好むか、それとも「アクション映画」のような激しさでリスクを取るかは、すべてプレイヤー次第だ。
2015年当時、わずか9人の開発者が『GTFO』の礎を築いた。ゲームプレイや醸し出す雰囲気、そして小さなチームが業界の巨人たちと肩を並べたとメディアが絶賛したように、当時のゲームのクオリティは輝きを放っていた。
多くが10 Chambersは「50人程度の中規模スタジオ」に留まるだろうと予想していたが、ここまで来れば、その可能性は誰の目にも明らかだ。2019年、テンセントは同スタジオへの大規模な投資を発表し、必要とされていた資本をもたらし、現在10 Chambersは60人以上の従業員を擁する極めて順調な開発スタジオとなっている。
成功に欠かせないのは、創造的な自由と独立性を保ち、自分たちと同じような人々のためにゲームを作る熱狂的なゲーマーで構成されたチームであることだ。
「我々のビジョンは、我々自身がプレイしたくなる、そして実際にプレイして楽しいと思えるようなゲームを作ることだ」
バージョン1.0のローンチが間近に迫り、チームの労力の結晶が野に放たれることになるが、10 Chambersのスタッフにとってそれは終着点ではない。ゲームのローンチに引き続き『GTFO』をさらに進化させるべく、さらなるコンテンツの開発と調整を重ねている。
バージョン1.0のローンチが間近に迫り、チームの労力の結晶が野に放たれることになるが、10 Chambersのスタッフにとってそれは終着点ではない。ゲームのローンチに引き続き『GTFO』をさらに進化させるべく、さらなるコンテンツの開発と調整を重ねている。
また、ユニークなランダウンシステムのファンにとっては、新鮮さを保ちつつ、プレイヤーの度胸を試すような新たな遠征や階層レベルなど、ゲームの核となる面が継続されるのも嬉しいことだろう。2019年末からアーリーアクセスが始まっている本作は、2021年末までに待望のフルリリースを迎える予定だ。
AAAタイトルの開発は、大きなリスクを伴う旅であることに疑いの余地はないが、正しく行われれば大きな報酬を伴うものでもある。『GTFO』の完全版リリースに向けて舞台が整った今、10 Chambersの舞台裏での作業はさらに続くことだろう。そしてこのリリースによって10 Chambersはさらに業界のポジションが上がるはずだ。
10 Chambersについて
魅惑的なゲーム体験を創造することに心躍らせる開発者の共同チーム。2015年にベテランのゲーム開発者グループによって設立された。ストックホルムを拠点とする本スタジオのビジョンは、世界最高の協力型FPSゲーム開発することであり、スカンジナビアのクリエイティブ文化の粋を集めて次のゲームチェンジャーを生み出すことである。詳しくはgtfothegame.comへ。