アーリーアクセスからすでに大好評を博していたStunlock Studioの『V Rising』が正式リリースを迎えた。バージョン1.0は大型コンテンツアップデートでもあり、ゲームプレイやエンジンにも改良が施されている。
本作は吸血鬼を主人公とするアクションRPGサバイバルゲームで、プレイヤーは数百年ぶりに眠りから目覚めたばかりのヴァンパイアとなる。自分で城を建て、オープンワールドを探検し、狩りをして血を吸い、力を取り戻そう。ソロでも遊べるし、オンラインで氏族を組むこともできる。
ドラキュラの復活
バージョン1.0では、永遠の夜に閉ざされた荒涼たる「モルティウムの遺跡」が追加された。その奥にはドラキュラの居城があるが、住む者もなく朽ち果てている。
いや――そう言うのは語弊があるだろうか。ドラキュラの下僕たちが戻ってきたのだ。シャドウ・レルムからドラキュラの眷属を召喚し、血晶やVブラッドエッセンスを集めて主の帰還に備えている。
中でも恐ろしいのが4人の将軍で、バージョン1.0からは新たなVブラッドボスとして登場する。強力な氷魔法を操る意志無き者 エレナ。暗黒剣を振るう裏切り者 カシウス。人間性を棄てこの世の制約から解き放たれた貴婦人、堕落者 バレンシア。そして伝説の闇の勇者、領主スティクス。
彼ら四将軍を倒しスティギアン・シャードを集めていけば、やがてはドラキュラそのひとと対決できるようになる。
伝説の吸血鬼ハンターとの対決
ドラキュラだけが敵の有名どころではない。正式リリースと共に実装されたコラボレーションキャラ、コナミの不朽の名作『悪魔城ドラキュラ』のシモン・ベルモンドもやってくる。
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ベルモンドは愛用の鞭をたずさえ、『V Rising』1.0のDLC「悪魔城伝説」に登場する。このDLCでは他にも城の装飾、キャラクター外見カスタマイズ、骸骨の乗騎といった、ゲームを彩るさまざまなオプションが追加される。
さらに進化するキャラクター育成
今回のアップデートでは、キャラクターの能力、成長、カスタマイズについてもさまざまな面で見直しが入った。魔法システムも全面的に改良され、スペルは決まった順序でアンロックしなくてもよくなった。
プレイヤーはVブラッドボスを倒すことで、自分のプレイスタイルとキャラクターのビルドに最適なスペルをアンロックできる。強力な弓やムチといった新武器も追加され、中にはこの世にふたつとない最強クラスの伝説的武器もある。
また、レジェンド武器を強化できる炉が新たに登場し、愛用の武器をレベルが上がっても使い続けられるようになった。
吸血領主にふさわしい装いを
キャラクターの外見カスタマイズも選択肢がさらに広がり、プレイヤーの審美眼を養ってくれる。複数のアーマーセットからパーツを自由に組み合わせ、個別に染色できるようになった。ついにプレイヤーは自分のヴァンパイアの個性を思いどおりに表現できるわけだ。
内装にこだわりたい人にもうれしいアップデートがある。城の装飾が大幅に追加され、ヴァンパイアの居城を華麗にも奇怪にも、自在に演出できるようになった。そのうえ、城を引っ越したくなったときには内装も丸ごと移し替えられる機能も追加される。
テクノロジー面の向上
新ストーリーや装備、新機能の追加も楽しみだが、1.0ではゲームプレイの快適性を向上させるさまざまなアップデートも実施されている。主なものを挙げると…
- 新ライティングエンジンの採用により、Stunlock Studioのアーティストたちが丹念に作りあげた世界をいっそう生き生きと(あるいは死に満ちた空気を)演出できるようになった。
- PCでのゲームパッド使用に対応し、より幅広いプレイスタイルが可能になった。HUDやユーザーインターフェースもゲームパッドでのプレイに対応するよう大幅に改良された。
- レベルアップやボス撃破などでSteamのアチーブメントおよびPlayStationのトロフィーを取得した場合、ゲーム内で報酬がもらえるようになり、何をするべきか迷ったときの指針のひとつとしても使えるようにした。
- 手練れのヴァンパイアたちに歯ごたえのある挑戦を提供する難易度「残酷」が追加された。進化した敵やVブラッドボスと戦うことができる。建築と探検に集中したいプレイヤーは、従来からある難易度設定「カジュアル」「通常」を引き続き利用できる。
おっと、そういえばプレイヤーキャラが巨大な吸血蜘蛛に変身できるようになったことはもう話しただろうか?
『V Rising』は現在Steamから発売中で、年内にはPlayStation版もリリースされる予定だ。