人気の協力型アクションゲーム『Warhammer: Vermintide 2』に、その裾野を広げるVersusモードが実装される。これはいわゆるPvPvE(対人戦+対コンピューター戦)モードで、通常とはがらりと変わったゲームプレイが楽しめる。
Versusは同作でおなじみの協力プレイに対戦プレイの要素を加え、プレイヤー8人で行う非対称型対戦モードだ。
プレイヤーはヒーロー側とPactsworn側、それぞれ4人ずつのチームに振り分けられる。ヒーロー側は与えられた目標を達成しポイントを集めつつ、複数のセクションに区切られたマップの攻略をめざす。Pactsworn側は敵軍勢を操ってそれを阻止することが目的となる。
ここにちょっとしたひねりがあって、両チームの陣営は1ラウンドごとに入れ替わる。そのため、攻防両方をバランスよく経験できるのだ。
「他のゲームにはない種類のマルチプレイになると思います」と、『Vermintide 2』デザインディレクターを務めるFatsharkのJoakim Setterberg氏は語る。「PvPvE非対称マルチプレイヤーとでもいうべきか…片方のチームはいつもどおりのゲームをしようとして、もう片方のチームはその邪魔をするという形になり、気軽にどんどん楽しめます。」
「人間のひねくれた悪戯心」
Versusモードはすでに8か月間にわたるベータテストを終え、プレイヤーの評価も上々だった。
Fatsharkは今後、プレイヤーが同水準の腕前の相手と対戦できるようなマッチメイキングシステムを実装し、ベテランが初心者を一方的に圧倒するだけの事態になることを避け、バランスのとれた体験ができるように計らうという。
Versusモードは昨今のゲームによくある対戦モードとは異なり、比較的カジュアルな路線をめざす。Setterberg氏はその理由を「カジュアル寄りの路線をとることで、厳密な公平性よりも遊ぶ楽しさを追求したい」からだと説明した。
このデザイン方針があったからこそ、Setterberg氏の茶目っ気たっぷりな言葉を借りれば「人間のひねくれた悪戯心」を利用して一風変わったゲーム体験を実現できたのだ。
Versusモードは『Vermintide 2』に新しい遊び方をもたらすだけではない。従来の魅力はそのままに、対戦ゲームとしても楽しめるようにすることで、今までにない戦略性の深みを生み出すものだ。競技としての厳密な公平性よりバランスのとれた体験と取っつきやすさ、楽しさを重視するという姿勢は、他のゲームにとってもPvPへのアプローチの新たな基準となるかもしれない。