『Warhammer 40,000: Darktide』において陰鬱な工業惑星アトマ・プライムの初登場を飾ったのは、オープニングムービーの壮絶な列車衝突シーンだった。
このたびコミュニティの要望を受けて貨物列車ミッションが追加されたことで、その印象的な場面を新たな視点から体験できるようになった。
走る列車の上で展開するミッションを作るというのは、Fatsharkの開発チームにとってこれまでにない経験だった。「列車上でミッションを行えるようにすること自体が一つの挑戦で、初めは正直、どうやったら実現できるかも分かりませんでした。」とFatsharkのデザインディレクター、Victor Magnuson氏は語る。
結局、これはハリウッド映画の古いトリックで解決した。つまり、列車自体を動かさないことだ。 「背景が動きつづけていれば、列車が走っているように感じられるのです。ミッション施行中、偽のエレベーターに乗っているようなものです。」とMagnuson氏は種明かしし、ファンの要望に応えてこのミッションを実装する過程での創意工夫の一端を垣間見せた。
「ミッション施行中、偽のエレベーターに乗っているようなものです」
このミッションは、プレイヤーたちをリスクの高い状況に送りこむ。彼らの任務はカルト集団「アドモニション」に乗っ取られた、致死性のポックスガスが満載の列車を止めることだ。
「従来のミッションとは少々違ったものになります。通常より短めで、タイムリミットがあり、制限時間以内に達成してはじめてクリアとなります。爆弾に仕立てられた列車が駅に突っ込もうとしていて、爆発する前に止めなければなりません。他のミッションとはだいぶ違った感じのスペシャルオペレーション感があります。」とMagnuson氏は言う。
マスタリー:刷新されたアイテム強化システム
Darktideは暴走列車に乗り込む制限時間付きミッションの導入で従来的なミッション構造から脱却を図っただけでなく、他の面でも進化している。アイテム強化も刷新され、ドロップ運に左右される従来のシステムを改め、プレイヤーがより主体性を発揮できる仕組みになった。
「アイテム強化システムについては大幅な刷新を進めています。マスタリーという新しいシステムに変更し、武器を使えば使うほどその武器の潜在能力が引き出されていくようにします。プレイヤーにとっては、どの武器やアイテムを使うか、それをどのようにセットアップするかについて、格段に選択の余地が増えるはずです。」とMagnuson氏は説明する。
新しいマスタリーシステムは製作のエキスパートシステムと組み合わさって、今回の貨物列車のようなミッションに挑む際の戦略の幅をぐっと広げることになる。
プレイヤーは武器を実際に使うことで、運に左右されずに祝福やパークを解放し、好みの武器系統を強化していけるようになった。
「1年前にクラスシステムの刷新を行ったときには、異なるクラスを使いやすく、また同じクラスの中でも変化が付けられることを目指しました。新しいアイテム強化システムも同じアプローチで作っています。どれでも見た目が気に入った武器を取って、それでプレイできるように。」とMagnuson氏は言う。
今回の新ミッションとシステム刷新は、Fatsharkが本作独自のビジョンを発展させる中でコミュニティのフィードバックにどう応えていくかという姿勢を表したものといえる。
ドラマチックな列車衝突シーンで幕を開けたこのゲームが、今度はプレイヤーにそれを阻止させようとしている。今回のアップデートはまさに原点に立ち返り、改めてプレイヤーを引き込むものになるだろう。